今年の2月下旬以降、各地でアフリカ豚コレラ(ASF)が確認され豚の殺処分が行われている一方で、この2か月ほど中国から輸入された愛玩用のミニブタの売買が活発化している。
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ホーチミン市5区の女性は、友人たちがミニブタを飼い始めたのを見て自分も欲しくなり探したが、どこも完売だった。そこで紹介されたハノイ市の販売店で入荷2週間前に予約をしてやっとお気に入りのミニブタを手に入れることができたという。ミニブタの重さは1kgちょっとで、購入価格は300万VND(約1万4600円)。
ホーチミン市タンビン区の女性は、田舎へ行くたびに家畜の子豚の愛らしさに魅了されていたが、遂に重さ2.5kgのミニブタを500万VND(約2万4400円)で購入した。「ミニブタはミルクとシリアルの餌を食べるので家畜のように臭わないし、人間の子供と同じように世話をするんですよ」と話す女性。毎日ミニブタに水浴びをさせ、香水をかけ、洋服を着せているのだとか。
ハノイ市でミニブタを販売する男性はタイと中国から20頭を輸入した。ミニブタは平均で2~3kgで、販売価格は1頭あたりおよそ300万VNDで完売したという。男性によればミニブタは輸入にあたって慎重に選別されたうえで予防接種を受けているが、ASFの蔓延により税関が輸入規制を敷いているため今後の追加輸入の目処は立っていない。
ミニブタの餌は専用の飼料やシリアルにミルクを与えるだけでよく、成豚となっても小さいままで飼育しやすいと言われている。また教え方によっては曲芸もよく覚えるといい、人気を呼んでいる。
しかしホーチミン市獣医局によれば、市場で売られているミニブタは成長が早いベトナムのモンカイ豚に酷似しているだけでなく、ASFが蔓延する中でミニブタを飼えば感染のリスクが高いと指摘する。