中国・湖北省武漢市で発生し世界的に流行が拡大している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の一環として、ベトナム人民軍は4日、空軍や陸軍、化学部隊、軍医などを総動員し、演習を実施した。
(C) tuoitre |
ブー・ドゥック・ダム副首相 兼 保健省共産党幹事委員会書記、ゴ・スアン・リック国防相、ファン・バン・ザン国防次官・参謀長らも演習に参加し、指導に当たった。
今回の演習は、以下の5つのシナリオを想定したもので、ベトナム人民軍が実施する疾病対応演習として過去最大規模となった。
◇シナリオ1:感染例が初めて確認された場合。
◇シナリオ2:感染が拡大し始めた場合。
◇シナリオ3:20~1000人の感染が確認された場合。
◇シナリオ4:1000~3000人の感染が確認された場合。
◇シナリオ5:3000~3万人の感染が確認され、軍の機関でも感染が確認された場合。
演習では、軍の移転・配置、医薬品や機械設備の運搬、施設の消毒、感染疑い者・感染者の手配・受け入れ・隔離・治療などを行った。演習の結果を踏まえ、既存のリソースや対応能力を評価し、対策を練る。
なお、ベトナム国内ではこれまでに16人の感染者が見つかったが、全員が完治・退院している。ただし、ベトナム当局は感染流行が再発する可能性もあるとして引き続き警戒を高めている。