ハノイのサーカス団、クマ4頭を動物保護区に引き渡し

2021/06/18 03:57 JST配信

 ハノイ市のセントラルサーカスは15日、4頭のツキノワグマ(いずれも雌)を隣国する北部紅河デルタ地方ビンフック省の保護区に引き渡した。

(C) vnexpress
(C) vnexpress

 5~7歳のツキノワグマ4頭は、安定した健康状態でタムダオ国立公園内のベトナム熊保護区(Vietnam Bear Sanctuary)に輸送された。4頭のクマは30日間の検疫期間を経て、健康状態のチェックや病気の治療を受けた後、保護区に放される。

 今回のクマ引き渡しには、動物愛護の観点からサーカスでの野生動物の使用が世界的に廃止・制限する動きが広まっていることが背景にある。ベトナムでは、既に15のサーカス団が野生動物の使用を廃止しており、残るサーカス団も野生動物使用を段階的に停止している。

 ベトナム熊保護区がセントラルサーカスからクマを引き取るのは今回が2回目。2019年4月にも同サーカス団からツキノワグマ2頭を引き取っており、いずれも保護区で元気に暮らしているという。

 同保護区では現在186頭のクマを保護しているが、統計によると、全国の農場では「熊胆」採取目的で約600頭のクマが飼育されており、森林に生息する野生クマの数は僅か数百頭と推定される。

 「熊胆」はクマ由来の動物性生薬で、滋養強壮剤として酒などに混ぜて摂取すると肝臓病などに効果があるとされている。商業的な「熊胆」の採取は2005年から禁止されたが、クマの飼育自体は禁止されていない。

[Vnexpress 14:29 15/6/2021, 14:32 16/6/2021 U]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 アジア動物基金(Animals Asia Foundation=AAF)はこのほど、ハノイ市森林保護支局と協力し、同市フック...
 動物愛護団体「フォーポーズ(FOUR PAWS)」と西北部地方ソンラ省森林管理支局はこのほど、フーイエン郡...
 アジア動物基金(AAF)は25日朝、東北部地方ランソン省の民家で飼育されていたクマ3頭を保護し、4時間か...
 東北部クアンニン省ハロン市で「熊胆」目当ての観光客向けツアーを主催していたクマ農場2か所が、10月...

新着ニュース一覧

 2025年におけるホーチミン市の域内総生産(GRDP)成長率は+8.3%と推定され、ベトナム経済の牽引役として...
 ファム・ミン・チン首相は21日、国際金融センター(IFC)の設立を発表した。この設立は、世界の資本や技...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 地場ドジ・ジュエリー(DOJI Group)は19日、北部紅河デルタ地方ハイフォン市で複合区「ドラゴン75コンプ...
 ある日の午後、60代と思われる男性が、壊れたデュポン(Dupont)製のライターを手に、ホーチミン市チョロ...
 ホーチミン市内のガソリンスタンドでは、QRコードを使った振込決済が拡大しており、給油時の利便性向上...
 海外市場調査や海外事業伴走支援などを手掛けるシンガポールのグローバルアングル(GLOBAL ANGLE)は、ハ...
 商工省によると、2025年におけるベトナムの輸出入総額は推定で約9200億USD(約144兆円)となり、過去最高...
 ベトナム建設省は19日、ラオカイ~ハノイ~ハイフォン間鉄道建設事業の第1サブプロジェクトの着工式を...
 ホーチミン市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)を運行する同市メトロ1号線有限会社...
 軍事ウェブサイトのグローバル・ファイアパワー(Global Firepower=GFP)が発表した2025年版の世界軍事...
 ファム・ミン・チン首相は20日、ペトロベトナムグループ(Petrovietnam=PVN)のレ・マイン・フン会長を...
 再生可能エネルギー事業を手掛けるイーレックス株式会社(東京都中央区)は、同社が開発を進めている西北...
 一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は15日、ベトナムの新たなドローン産業団体であるベトナム低...
 電子機器・電気機械器具の製造・販売を手掛けるコーセル株式会社(富山県富山市)は、海外子会社(非連結...
トップページに戻る