保健省傘下の第1ワクチン生薬製造会社(ババイオテック=Vabiotech)と、ロシア製の新型コロナウイルスワクチン「スプートニクV(Spunik V)」の供給を管轄するロシア政府系金融機関であるロシア直接投資基金(Russian Direct Investment Fund=RDIF)は21日、ババイオテック工場で製造した「スプートニクV」ブランドの新型コロナウイルスワクチンを初めてラインオフしたと発表した。
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ババイオテックが製造したワクチンは、ロシアの国立ガマレヤ研究所に送られ、品質検査を受けることになる。
スプートニクVは3月下旬にベトナム国内で緊急使用が認められたもので、ババイオテックとRDIFは引き続き技術移転を積極的に進めている。
なお、国産ワクチンの製造について、地場ナノゲン社(Nanogen、ホーチミン市)が製造する「ナノコバックス(Nanocovax)」の第3期臨床試験が6月中旬から始まっており、7月14日午前までにボランティアの被験者1万3000人が1回目の接種を完了した。
保健省はナノコバックスについて緊急措置としての使用許可を検討中で、ナノゲン社も量産体制を確保している。ホーチミン市を中心に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第4波が国内で急拡大している中、ワクチンの現地調達が可能になることは、朗報だと考えられている。