国家オンライン診療プラットフォーム「テレヘルス(Telehealth)」が、全国の区・郡レベルの全ての医療センターに導入された。8日に行われた「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)予防国家技術センター」のお披露目式で明らかになった。
(C) tuoitre |
ファム・ミン・チン首相の立会いのもと行われたデモンストレーションでは、ホーチミン市のチョーライ病院が、◇カンゾー病院(同市)、◇ハウギア病院(南部メコンデルタ地方ロンアン省)、◇トゥアンアン病院(東南部地方ビンズオン省)と接続し、重症化している新型コロナウイルス感染症患者の診療を行った。
このオンライン診療プラットフォームは、携帯通信最大手の国防省傘下ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)が開発し、2020年4月に導入したもの。遠隔地の人々が国内トップクラスの医師の診療を受けたり、郡レベルの病院が相談して意見を仰いだりすることを可能としている。
新型コロナウイルス感染症の第4波が急拡大し、全国の多くの地域で社会的隔離措置が適用されていることを背景に、ベトテルは情報通信省傘下のベトナム郵便通信グループ(Vietnam Posts and Telecommunications Group=VNPT)と協力し、わずか2日間でテレヘルスが普及していない47省・市の区・郡レベルの医療センター328か所に装置を導入した。
これにより、全国の区・郡レベルの全ての医療センターがテレヘルスに接続し、患者は地元にいながら国内トップクラスの医師の診療を受けることが可能となった。
新型コロナウイルス感染症患者が急増している中、区・郡レベルの治療能力を高めることが、大規模病院の混雑緩和にも貢献するものと期待される。