著作権侵害対策連盟(CAP)の調査結果によると、アジアの一部の国ではアプリやストリーミング、トレント(torrent)サイト、SNSを通じて著作権違反のコンテンツを閲覧する行為が横行している。
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マレーシアとフィリピンの違反率が高く、それぞれ48%、44%。ベトナムも38%でかなり高い。ベトナムでは、違法のウェブサイトとトレントサイトを利用する人がそれぞれ人口の61%、29%を占め、調査した各国の中で最も高い数字だった。
アライアンス・フォー・クリエイティビティ・アンド・エンターテイメント(Alliance for Creativity and Entertainment=ACE)の代表であるファン・カム・トゥー氏は、具体的なデータに基づくものではないと前置きした上で、ベトナム人の著作権に対する認識は10年前に比べ改善したとの見解を示した。ただ、多くのベトナム人はネットで映画を鑑賞するのは無料が当然と考えているため、有料のオンラインプラットフォームに誘導するのは大変難しいと本音を吐露した。
CAPの調査結果によると、ベトナムでは著作権侵害のサイトがブロックされたため、海賊版コンテンツを閲覧しなくなった、または閲覧する回数が減ったという人が50%近くに上った。このうち19%が他の代替サービスに切り替えた。CAPのマシュー・チータム(Matthew Cheetham)会長は、知的財産権の環境が健全でなければ、多くの投資家がベトナム市場への参入を躊躇せざるを得ないと指摘した。