日本語を母語としない学習者の日本語能力を判定する「日本語NAT-TEST」試験が来年2月まで延期されるという通知に、労働輸出事業を行う会社の副社長ブオンさんは、心中穏やかでない。
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ブオンさんの会社では、看護師・介護福祉士候補者15人が、12月に予定されていた同試験を受験する予定だったが、新しい通知があるまでの一時停止がアナウンスされた。
ベトナムでは2018年から毎年多数の看護師・介護福祉士候補者を日本に送り出しているが、技能のトレーニングを受け、日本語能力試験N4以上をパスしなければ出国できない。候補者は通常、偶数月に実施される日本語NAT-TEST試験や毎年7月と12月に実施されるJLPT日本語能力試験を受験して、資格を取得している。
しかしながら教育訓練省の11月8日付け公文書を受けて、多数の語学検定試験が実施を見合わせることとなった。ハノイ市での日本語NAT-TEST試験は来年2月まで延期されることとなり、12月実施予定のJLPTについては現在のところ情報はない。
ブオンさんによると、日本語の試験をパスし出国するための手続きを完了させるまでには4か月ほどかかり、試験が受けられなければ、予定が全て後ろ倒しになる。
コロナ禍で労働輸出はこの2年停滞しており、倒産する企業も多数出ている。日本への送り出しが再開されたところでの試験見合わせに労働輸出企業は、早期の試験再開を要請している。