1900年代前半のサイゴン、航空分野参入の歴史

2016/11/20 05:46 JST配信

 離着陸の時には、パイロットが風向きを知ることができるよう地上で煙を炊かなければならなかった。当時の飛行機は飛行速度も遅かったが、目にした人々を驚かせ、そして楽しませていた。

(C) thanhnien, 資料写真(Gia Tam Thai), 1925年にサイゴンに着陸したフランスの飛行機
(C) thanhnien, 資料写真(Gia Tam Thai), 1925年にサイゴンに着陸したフランスの飛行機

 フランス領インドシナの航空部門への参入が実現したのは、1917年1月31日のことだった。北部政権が旧ソンタイ省(現在のハノイ市、紅河デルタ地方ビンフック省、東北部地方フート省、同トゥエンクアン省の一部)にビトゥイ空港を建設し、初の軍用機がハイフォン港(紅河デルタ地方ハイフォン市)に持ち込まれた。1917年7月13日、フランス領インドシナ総督は、同総督の指導下にインドシナ航空局を設立することを決定した。

 1919年11月20日には、水上機の飛行が始まった。コーチシナ飛行隊が正式に設立された後、サイゴンのフランス植民地政府はタンソンニュット空港(現在のタンソンニャット国際空港)の建設に着手した。

 「タンソンニュット」はサイゴン北部、中心部から5kmほど離れた高台にあった村の名前だった。1920年、航空部門は空港建設のためにタンソンニュット村の大部分の土地を取得した。

 当初、タンソンニュット空港は軍用のみに使用され、かつて農耕地だった土地に1本の滑走路があるのみだった。軍用空港だったタンソンニュット空港では、1921年1月10日にハノイ~サイゴン~ハイフォン~シエンクワーン県(ラオス)間の往復が始まった。ハノイ~サイゴン間の直行便は1921年4月19日に運航が開始されたが、当時の飛行時間は8時間半だった。

前へ   1   2   3   次へ
[Nguyen Dinh Tu, Thanh Nien, 07:38 AM - 02/08/2016, A]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 1945年6月、後にベトナム民主共和国の初代国家主席となるホー・チ・ミン氏は、同志のダム・クアン・チ...
 最近では見かけなくなったが、ブンブンと音を響かせながらガソリンの匂いと共に走る三輪タクシー「セラ...

新着ニュース一覧

 ホーチミン市在住のグエン・クオック・フンさん(男性)は、40年以上にわたって時計の修理を生業にし、家...
 臼井儀人原作の漫画「クレヨンしんちゃん」の映画最新作「映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカス...
 英国の新聞「デイリー・テレグラフ(The Daily Telegraph)」はこのほど、2万人の読者が選ぶ「世界で最も...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ホーチミン市で、電動バイク向けの充電サービスを提供するカフェが急増している。この1年ほどで雨後の...
 地場系コングロマリット(複合企業)T&Tグループ(T&T Group)と、マレーシアの格安航空会社(LCC)エアアジ...
 ホーチミン市のクアンチュンソフトウェアパークでこのほど、「ベトナム半導体産業人材開発連盟(SEVINA)...
 ハノイ市警察は8月10日(日)まで、ホアンキエム湖周辺の一部通りで交通規制を行うと発表した。これは、8...
 南中部地方ダナン市にあるテーマパーク「ダナン・ダウンタウン(Da Nang Downtown)」が9月3日に営業を停...
 ハノイ市で8月9日(土)と10日(日)の両日、「世界のお巡りさんコンサート」が開催される。  ベトナム...
 東北部地方クアンニン省のハロン湾とバイトゥーロン湾では、安全確保の一環として、すべての観光船に船...
 8月1日に公開されたベトナム・韓国合作映画「Mang Me Di Bo(英題:Leaving Mom)」が6日、公開6日間で興...
 ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)は5日、機内インターネット接続サー
 国防省傘下の携帯通信大手ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)はこのほど、同社の第11回...
 文化スポーツ観光省は、8月革命80周年(1945年8月19日~2025年8月19日)および建国80周年(1945年9月2日~...
 財政省傘下統計局(NSO)が発表したデータによると、2025年1~7月期に全国で新規設立された企業は前年同...
トップページに戻る