パームシュガーを地元アンザン省から欧州へ、クメール族女性の挑戦

2022/07/17 10:25 JST配信

 起業して5年、南部メコンデルタ地方アンザン省チートン郡出身で少数民族クメール族のチャウ・ゴック・ジウさん(女性・40歳)は、年間売上高12億VND(約710万円)を達成し、ヨーロッパ各国に地元産のパームシュガー(ヤシ糖)を輸出している。

(C) vnexpress
(C) vnexpress
(C) vnexpress
(C) vnexpress
(C) vnexpress
(C) vnexpress

 2004年、アンザン大学の財務会計専攻を卒業したジウさんは銀行に就職し、9年勤めた後に金融会社に転職。収入は2000USD(約27万8000円)を超えていた。新しい仕事では、田舎には安定した仕事がないからと故郷を離れて働いている多くの労働者と接する機会があった。そんな中、ジウさんは多くの出稼ぎ労働者が子供を祖父母に預けて見知らぬ地で苦労している様子を目の当たりにし、心を痛めていた。

 ある時、タイから輸入したパームシュガーを試しに使ってみたジウさんは、国内のパームシュガー市場を掌握して、それから輸出してみるのはどうだろうかと思いついた。もし起業がうまくいけば、故郷の人々の雇用も生み出せる。

 パームシュガーの原料となる「トットノット(thot not)」は「オウギヤシ(パルミラヤシ、シュガーパームとも)」のことで、アンザン省の象徴的な樹木だ。樹齢は100年以上で、30年を過ぎるころからようやく実をつけるため、地元の人々はよく「祖父が植えて孫が益を受ける木」と呼んでいる。チートン郡とティンビエン郡にはトットノットの木が7万本近く植えられ、毎年およそ8000tものパームシュガーが収穫されている。

前へ   1   2   3   次へ
[VnExpress 12:26 05/07/2022, A]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 メコンデルタ地方アンザン省のアンフー郡、チャウフー郡、チャウタイン郡には、ベトナムの少数民族の1...
 メコンデルタ地方アンザン省では、4か月ほど前からオウギヤシを掘り出したり伐採したりして、北部や中...

新着ニュース一覧

 一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は15日、ベトナムの新たなドローン産業団体であるベトナム低...
 電子機器・電気機械器具の製造・販売を手掛けるコーセル株式会社(富山県富山市)は、海外子会社(非連結...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ベトナムで初となる軽量軌道交通(LRT)路線が19日、南部メコンデルタ地方アンザン省フーコック特区(島)...
 ある日の午後、60代と思われる男性が、壊れたデュポン(Dupont)製のライターを手に、ホーチミン市チョロ...
 米国の調査機関World Population Review(WPR)が先般発表した
 ホーチミン市では現在、計1万8613台のタクシーが運行されており、このうち電気自動車(EV)が1万3124台で...
 レ・タイン・ロン副首相はこのほど、「2025~2035年の外国語教育強化計画および2045年までのビジョン」...
 ベトナム国家大学ホーチミン市校(ホーチミン市国家大学=VNU-HCM)の副学長を務めていたグエン・ティ・...
 ベトナム郵便通信グループ(VNPT)は18日、2026年計画実施会議の枠組みの中で、人工知能(AI)専門会社「VN...
 東南部地方ドンナイ省のロンタイン国際空港は19日、初の民間旅客便を受け入れた。同空港が受け入れた初...
 地場系コングロマリットのビングループ[VIC](Vingroup)は12月19日、ハノ
 南北高速道路は19日、北端のフウギ国境ゲート~チーラン間高速道路(約60km)および南端のカントー~カマ...
 株式会社ストライプホールディングス(岡山県岡山市)のグループ会社であるストライプベトナム(STRIPE VI...
 阪急阪神不動産株式会社(大阪府大阪市)と株式会社シーアールイー(東京都港区)は、シンガポール政府系企...
トップページに戻る