- チン首相、BRICS首脳会議でブラジル訪問
- シルバ大統領と会談、複数分野で協力強化
- 国防・安全保障、科学技術、AIなど
新興経済国グループ「BRICS」首脳会議に出席するため、ブラジルを訪問したファム・ミン・チン首相は現地時間5日、同国のルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領と会談した。
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両首脳はこの席で、戦略的パートナーシップを推進し、複数の分野で協力を強化することで合意した。チン首相は、ブラジルの国際的な役割の重要性を評価し、G20やBRICSの議長国としての役割を強調。一方のシルバ大統領は、ベトナムがBRICS首脳会議にパートナー国として初めて参加することを歓迎し、国際問題の解決に貢献するベトナムの役割と責任を評価した。
両国は、協力を強化する分野として、国防・安全保障、科学技術、鉱産、バイオマスエネルギー、デジタル変革、半導体、人工知能(AI)、農業などを挙げた。
さらに双方は、ベトナムがブラジルにおける食料安全保障の支援に向けた協定を締結することで一致した。ブラジルはベトナムからの水産物や米の輸入を継続し、コーヒー業界の協力を強化して、共同ブランドの構築や取引所の設立に向けた研究を進める方針だ。
また、チン首相はベトナムとメルコスール(南米南部共同市場)との自由貿易協定(FTA)ならびにベトナムとブラジルとのFTA交渉を2025年末までに完了することを提案し、シルバ大統領はこれを支持した。
会談後には、両首脳の立ち会いのもと、科学技術、イノベーション、デジタル変革に関する覚書が交わされた。