中国の新華社はこのほど、中国湖南省の農村部でベトナム人花嫁の誘拐事件が多発していると報じた。それによると、同省の農村部には約100人ものベトナム人花嫁がおり、この数年の間で数十人が失踪或いは誘拐事件に巻き込まれているという。22日付グオイラオドン紙(電子版)が報じた。
中国警察によると、農村部のベトナム人花嫁は不法入国や誘拐などで中国に入国しているため、中国人の夫は妻が誘拐されても、人身売買罪に問われることを恐れて警察に通報しないケースが多い。そのため、実際の誘拐事件は100件を大きく上回る可能性が高いという。
中国では、政府の一人っ子政策が原因で男女出生比の偏りが顕著になっている。特に農村部では、結婚相手が見つからない男性が増加し、ベトナム人女性との結婚を斡旋する違法な業者の横行に繋がった。なお、現在の中国における男女出生比は、女100人に対して男118.16となっている。