東北部地方クアンニン省ドンチエウ町イエント村にある町工場で6日、債権回収の取り立て屋が債務者から暴行を受け、土下座で謝罪させられるという珍事が発生した。その様子を撮影した動画を債務者がネット上に投稿したため、大きな話題になっている。
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地元警察は騒動を受けて、この町工場のドー・ドゥック・ラン社長(男・45歳)を傷害容疑で逮捕した。ラン容疑者は2014年に同町マオケー村に住むTさんから4億VND(約195万円)を借りており、その後、返済が滞っていたという。
Tさんからの依頼を受けて、債権回収代行を手掛けるフンティン社(Hung Thinh、ホーチミン市)のスタッフ5人が事件当日、町工場を訪れて返済を求めた。その際、スタッフの1人がラン容疑者の息子の顔面を殴ったことで、思わぬ騒動に発展することになった。
実はラン容疑者は軍特殊部隊の元隊員。殴られた息子を助けようと取り立て屋5人を相手に応戦し、あっという間に制圧してしまった。スタッフのうち2人は外に逃げ出し、残る3人はラン容疑者らに取り押さえられ、先に手を挙げたことに対して土下座で謝罪するよう命じられた。
逃げ出した2人の通報を受けて現場に駆けつけた警察が3人を救出し、病院に搬送。警察は現在、借金の事実やフンティンが合法な債権回収代行業者であるか否か、また、どちらが先に暴力を振るったかなどの捜査を進めている。