- 車内空調の排水不具合で雨漏りが発生
- 車内で傘が必要な電車としてSNSで話題
- メトロ2A号線は中国ODA案件として建設

19日午後、ハノイ市都市鉄道(メトロ)2A号線(ドンダー区カットリン~ハドン区間)の車両で空調の水漏れが発生し、乗客たちは車内にいるにもかかわらず、傘をささなければならない事態となった。
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車内に居合わせたドンダー区在住の男性Hさんは、「いつものように電車に乗っていると、午後5時50分頃、突然エアコンから水が滴り落ちてきて、多くの人がパニックになりました。水を避けるため、慌てて移動する人もいれば、まるで雨の屋外にいるかのように傘をさしている人もいました」と語った。
報告を受けたハノイ・メトロ(Hanoi Metro)が現場にスタッフを派遣して原因を調べたところ、空調システムの排水に不具合が発生して水漏れを起こしていたことが判明した。同社代表者は、トラブル発生について謝罪し、運行する全ての車両の空調システムを検査するとともに、安全な運行に向けてメンテナンスを強化すると発表した。
メトロ2A号線での雨漏りは、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)でも話題となっており、雨漏り動画を撮影した男性Bさんは、「カットリン~ハドン区間のメトロは、どうやら車内でも傘が必要らしい。今年で50歳近くになるが、こんな奇妙な乗り物は初めて見る」とコメント付きで投稿した。
メトロ2A号線は10年の工期を経て2021年11月に運行を開始した。当初の投資総額は約8兆7700億VND(約482億円)だったが、進捗に大きな遅れが生じたことにより、約18兆VND(約990億円)へと大幅に引き上げられた。なお、投資総額の大半は中国の政府開発援助(ODA)により賄われた。