グエン・タン・ズン首相はこのほど、オンラインニュースサイト「ベトナムネット」が事実に反した記事を掲載した件について、この記事を執筆した記者への具体的な処分について報告するよう情報通信省に指示した。
ベトナムネットは今年10月、「ハノイ市ドンアイン郡ドンホイ村では中国産の鶏卵を化学物質で漂白し国産の地鶏卵として偽装販売している」という内容の記事を掲載した。そのため大きな騒ぎとなり、ハノイ市保健局が乗り出して鶏卵の押収や各農家に鶏卵販売を一時停止する事態となった。しかし検査の結果、同村内の業者やハノイ市内のスーパーなどからは報道されたような漂白卵は発見されなかった。
ハノイ市人民委員会は10月21日付けで、ベトナムネットの報道は誤りであると文書で通達。同市保健局査察部のグエン・ベト・クオン部長は「不正確な報道によって消費者を不安に陥れて鶏卵の消費を滞らせ、鶏卵の生産で生計を立てている数百万人の生産者に大きな打撃を与えた」とコメントしている。