グエン・タン・ズン首相の長男であるグエン・タイン・ギ氏は若干35歳にして党中央執行委員会の予備委員に抜擢され、異例のスピード昇進で注目を集めている。24日付トゥオイチェー紙(電子版)が報じた。
ギ氏はホーチミン市建築大学出身で在籍中に入党、優秀な成績で卒業した後、米国ジョージ・ワシントン大学の土木建築博士号を取得した。2006年からはホーチミン市建築大学で教鞭をとり、同校の副学長に就任した。
ギ氏は党委の予備委員の内定について、一部の党員が有能な若い党員を選出するべきだとして、ギ氏を推薦したことは事前に知っていたが、候補者が多いため当選する可能性は極めて低いと見ていたと言及している。政治家への転職の可能性については、現時点では政治より教鞭に集中したいという意向を表明している。
57歳の若さで首相に就任した改革派のズン首相までも、ほかの政治家と同様に縁故を重んじるのかと批判する声が挙がっている一方で、家族のメンバーがみな国内外名門大学出身の実力者であるズン首相一族に憧れを抱く人も少なくない。