世界銀行(WB)が19日から21日にかけて開催した「ホーチミン市の都市開発」についてのセミナーで、環境分野の専門家が水質汚染と水資源の枯渇が進んでいると警鐘を鳴らした。21日付タインニエン紙(電子版)が報じた。
ホーチミン市で飲料水として利用している水はサイゴン川とドンナイ川上流域にある浄水場で処理したものを利用している。一方、同市が位置する下流域では、工業団地から排出される廃水や排気ガス、有害廃棄物による水質汚染が深刻化している。また、地下水質も急速に悪化しており、水資源が枯渇傾向にあるという。
世界銀行の代表は「ベトナムは長期的な水資源開発・管理計画を立案し、工業団地から排出される廃水や排気ガス量を厳格に規定すべき」とコメントした。
同市人民委員会のレ・ミン・チ副主席は「今後、給排水プロジェクトに注力し、清潔で安全な水資源の確保を奨励していく。その他、市場メカニズムに基づいた新しい水道料金の設定を検討する」と述べた。また、フィリピンのマニラ水道会社が給排水プロジェクト向けに技術協力をすることで合意していることを明らかにした。