東南部タイニン省ゴーザウ郡警察は6日、中国で違法就労していた同省在住者15人が雇用者に過度の労働を強いられたうえ、帰国するために身代金の支払いを要求されていたことを明らかにした。先月帰国した被害者らが地元当局に訴えて明らかになったもので、現在も5人の労働者が帰国出来ずにいるという。7日付タインニエン紙(電子版)が報じた。
被害者らの証言によると、昨年末、同郡在住の女から、知り合いが中国に派遣する労働者を募集していると教えられ、中国へ行けば月給1500万~2000万ドン(約5万8400~7万7800円)を保証するとしたため、仲間達と中国広州へ渡った。しかし、中国に着いてみると、まず携帯電話を没収され、毎朝7時から夜10時まで過度な労働を強いられたという。
耐えられず帰国を求めた労働者に対し、雇用者は「契約違反」であるとして、給料の支払いを拒否したうえ、ベトナムにいる家族に身代金2000万ドン(約7万7800円)を要求。逃亡を企てた者の家族には、3500万ドン(約13万6200円)もの身代金を要求した。なお、ベトナム当局は現在、中国公安に対して、残された労働者の解放を求めている。