ハノイ市人民評議会の2013年度人事計画に関する会合がこのほど開催された。会合で同市執行委員会調査委員会のチャン・チョン・ズック主任は公務員採用試験で不正が横行している現状を指摘、早急に対策を講じるよう各関連当局に促した。7日付カフェエフが報じた。
(C)cafef, キエン元国家行政学研究所副所長 |
同氏は、「公務員採用試験を行うのは区・郡の担当部署だが、多くの区・郡では受験生に金銭を求め、それに応じる受験生だけを合格させる状況が続いている。1件当たりの『報酬』は少なくとも1億ドン(約39万8400円)である」と指摘し、「このような不正を行うのは他でもない区・郡の内務部だ」と強く訴えた。
グエン・ヒュー・キエン元国家行政学研究所副所長は、ズック氏の指摘を「驚くことではない」という。「建設監察官のポジションの場合、検査1件あたり100万ドン(約4000円)の賄賂を受け取る。違反が発覚した場合はその数倍か数百倍。合格させてもらうために支払った金は僅かな期間で回収できるため、給与額が低いにも関わらず多くの人が公務員になりたがる」とコメントした。
金を払いさえすれば公務員になれるというわけではなく、受験者は合格を決定する幹部筋と知り合いでなければならないと言われている。知り合いだけから成る集団を確立することで、採用試験における不正行為だけではなく、不正採用した受験生が公務員になった後も、この集団の不正が発覚しないよう工夫されているのだ。
※最終更新:2012年12月16日18:48JST