ベトナムの女性革命家、ボー・ティ・タン女史が22日午前8時20分、ホーチミン市内で死去した。
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葬儀は23日午前、同市内ゴーバップ区の南部国防省葬儀場で厳粛に執り行われ、グエン・タン・ズン首相をはじめとする政府関係者、老革命家、一般市民など、多数の人々が参列した。葬儀後は、故郷のメコンデルタ地方ロンアン省ベンルック郡タンブー村の地に埋葬された。
タン女史は1945年1月10日にロンアン省で生まれ、11歳の頃から革命活動に参加。1968年のテト攻勢の際にサイゴン(現在のホーチミン市)政権に捕えられ、禁固20年の判決を受けた。しかし裁判の際、「私の刑罰が終わるまで、あなた達の政権は存在するかしら」と微笑んだという。
タン女史がカメラに向かって微笑んでいる写真は、「戦勝の微笑」として世界的にもよく知られている。この写真は1968年頃、ある日本人記者がサイゴン政権下の軍事裁判所で撮影したもの。当時タン女史は23歳だった。
その後1973年に釈放となり、戦後は第8・9期ベトナム共産党中央委員会委員や第9・10・11期国会議員、ベトナム観光総局長、ベトナム女性連合副主席などを務めた。タン女史はベトナム人女性の手本として、世代を越えて多くの人々に愛されていた。