公安省は、イラクとシリアにまたがり活動するイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」のメンバーに成りすまし、フェイスブック(Facebook)に暴力やテロを扇動する内容を投稿したベトナム人男子中学生3人を特定し、処分した。
11月13日にフランスのパリとサン・ドニで発生した同時多発テロ事件後、ベトナム国内ではISメンバーと名乗る人物のフェイスブックページ「Timur Zhunusov」が出現し、多くのベトナム人フェイスブックユーザーからIS及びイスラム教を誹謗中傷したり、ベトナムへの攻撃を挑発したりする内容の書き込みが相次ぎ、大騒ぎとなっていた。
公安省傘下のインターネットセキュリティ局は、各地方の警察と協力し調査を行った結果、南中部沿岸地方ビンディン省、南中部高原地方ダクラク省、東南部地方バリア・ブンタウ省の3省に住む13~14歳のベトナム人男子中学生3人を特定した。
3人はあるハッカーグループのメンバー。「Timur Zhunusov」というフェイスブックアカウントを乗っ取った後、プロフィール画像をISメンバーの写真に変え、暴力やテロを扇動する内容をベトナム語やアラビア語で投稿した。これを受けて、多くのベトナム人フェイスブックユーザーが挑発的な内容を書き込むなどし、このフェイスブックページは一時炎上した。既に同ページは削除されている。
国の治安に悪影響を及ぼしかねない危険な行為だが、中学生であり、認識がまだ足りないことを酌量して刑事事件として立件はせず、地元当局及び家族に少年3人を再教育させる方向で処分するという。