ハノイ:増える「偽」バイタク配車アプリ運転手、制服の転売も

2017/06/22 06:03 JST配信

 ハノイ市のザップバットバスタミナールやミーディンバスタミナールでは、バイクタクシー配車・予約アプリ各社の制服を着た運転手で埋め尽くされている。しかし、彼らがみんな本物のバイタク配車アプリの運転手かというと、そうでもないようだ。

(C) Hieu Cong, Zing.vn
(C) Hieu Cong, Zing.vn

 顧客獲得競争が激化する中で、最近では「グラブバイク(GrabBike)」や「UberMOTO(ウーバーモト)」の制服を着て登録ドライバーを装い客をとる流しのバイクタクシーの運転手が増えている。

 ミーディンバスタミナールに待機することが多いというあるグラブバイク登録ドライバーによると、同ターミナルでグラブバイクの制服を着たドライバーの40~50%が偽グラブバイクだそう。

 ある流しのバイクタクシーのドライバーによると、一部では既に営業を停止しているグラブバイク登録ドライバーと流しのドライバーとの間で、制服1着10万VND(約490円)、ヘルメット1個6万~8万VND(約294~392円)で取引されているという。

 また、制服を買い取っている流しのドライバーの多くはITや煩雑な手続きに不慣れな中高年層で、バスターミナルなど客が多い場所でのみ客をとっている人がほとんどだ。

 敬遠されがちな流しのバイクタクシーも制服を着ていることで客に安心感を与え、さらにアプリ各社と違い値段交渉が可能だ。長年バイクタクシーのドライバーをしてきた人も、熾烈な競争の中で生き残りをかけて「変装」しているという訳だ。

 続々と増えているバイクタクシー配車・予約アプリ各社の偽ドライバーだが、利用者層の違いにより正規登録ドライバーの営業には影響していないという。正規登録されたバイクタクシーを利用したい客は初めからアプリを介して手配するからだ。

 一方で、地方からバスでハノイ市へ到着したばかりの人やアプリに不案内な人、急いでいる人、値段交渉をしたい人は、あえて待機している流しのドライバーを選び、制服を着ていようとも「本物」かどうかはあまり重要ではないようだ。

[Hieu Cong, Zing.vn, 08:31 20/06/2017, T]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ホーチミン市1区警察は3日、日本人客から金品を奪った容疑で、バイクタクシー運転手のゴ・フオン・チュ...
 アプリによる配車サービスを展開するグラブ(Grab)と提携したバイクタクシー運転手になりすまして乗客か...
 バイクタクシー配車アプリ大手2社のグラブベトナム社(Grab Vietnam)とウーバーベトナム社(Uber Vietnam...
 シンガポールを本拠地として東南アジア各国でタクシー配車・予約サービスを展開するグラブ社(Grab)のベ...
 バイクタクシー配車アプリの拡大で、従来型の流しのバイタクドライバーが苦戦を強いられていることはよ...
 ホーチミン市ビンタン区キンズオンブオン通りにあるミエンタイ(西部)バスターミナルの門の前で15日夜、...
 ホーチミン市1区私服警察は15日未明、張り込み捜査を経てバイクタクシー配車・予約アプリ「グラブバイ...
 「グラブカー(GrabCar)」や「ウーバー(Uber)」など、スマートフォン向けアプリを活用した配車サービス...

新着ニュース一覧

 米マイクロソフト(Microsoft)が発表した調査報告書「ワークトレンド指数(Work Trend Index)」2025年版...
 在ベトナム米国大使館は18日、巡視船「CSB8022」をベトナム海上警察に引き渡したと発表した。越米間の...
 宅配を手掛ける地場ゴゾ・エクスプレス(Gozo Express)は18日、地場系コングロマリット(複合企業)
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は
 最先端の機械学習テクノロジーを活用してモバイル資産を識別・評価・最適化する米国のラウンズ(Rounds)...
 サイゴンハノイ保険[BHI](Sai Gon-Ha Noi Insurance Corporation)は、韓
 ホーチミン市7区のサイゴンエキシビション&コンベンションセンター(SECC:799 Nguyen Van Linh, quan ...
 ベトナムは、ライチの生産量で中国に次ぐ世界2位となっている。  2025年の収穫量は約30万3000tで、...
 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電
 ハノイ市ノイバイ国際空港で、ベトナム人乗客による日本円の違法持ち出しが発覚した。税関当局が18日に...
 国内IT最大手のFPT情報通信[FPT](FPT Corporation)はこのほど、東南部地
 国会は18日、エネルギー使用効率化法の一部を改正・補足する法律を可決した。同法は2026年1月1日に施行...
 持田製薬株式会社(東京都新宿区)とMeiji Seikaファルマ株式会社(東京都中央区)は、持田製薬が日本で販...
 ベトナム発のITソリューション企業であるカオピーズ(Kaopiz、ハノイ市)と、東南アジア市場における医療...
 米グーグル(Google)と財政省傘下のベトナム国家イノベーションセンター(NIC)は18日、ベトナム国内での...
トップページに戻る