東南部地方ドンナイ省森林管理支局はこのほど、2017年6月に同省スアンロック郡のチュアチャン山で発見された絶滅危惧種のクロアシドゥクラングール(学名:Pygathrix nigripes)の保護計画案をまとめた。省人民委員会に提出して承認を得る予定だ。
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クロアシドゥクラングールはオナガザル科のサル。住民の目撃情報に基づいて、地元の森林管理当局が6月にチュアチャン山を調査した際、標高300mの地点で計約20匹の2つの群れを、標高約600mの地点でも別の群れを発見した。どの群れにも妊娠した複数のメスと子猿のいることが確認された。ドンナイ省でクロアシドゥクラングールの群れが発見されたのは初めてという。
保護計画は、クロアシドゥクラングールの保護と生息に適した環境の維持を目的とするもので、クロアシドゥクラングールの生息する地域(約24ha)への人間の進入制限、森林保護策と密漁防止策の強化、野生動物保護に関する知識の普及と地域社会の意識向上などを内容とする。
チュアチャン山は標高約840mで、南部ではメコンデルタ地方タイニン省のバーデン山に次いで高い山。文化スポーツ観光省により国の風光明媚な景勝地リストに登録されている。