携帯電話小売チェーン「ニャットクオン・モバイル(Nhat Cuong Mobile)」を運営するニャットクオン貿易・技術サービス(Nhat Cuong Trading & Technical Services)とその系列企業における違反事件に関連し、公安省捜査警察機関は10日、同社役員のブイ・クオック・ベト容疑者(男・50歳)を密輸・密売容疑で逮捕した。
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ベト容疑者は、事件に関与し行方をくらましているニャットクオン貿易・技術サービス社長のブイ・クアン・フイ容疑者(男)の実兄。
また公安省は同日、ドンキン開発投資(Dong Kinh Development And Investment)社長のボー・ベト・フン容疑者(男・44歳)を、競売入札に関する規定に違反し甚大な被害をもたらした容疑で逮捕し、同社事務所の立ち入り検査を実施した。
新たに逮捕された2人は、フイ容疑者の共犯として特定されている。
事件をめぐり、公安省はこれまでにハノイ市共産党委員会元官房長官グエン・バン・トゥー容疑者(男)、同市計画投資局元副局長グエン・ティン・ホック容疑者(男)、同局元官房長官ファム・ティ・トゥー・フオン容疑者(女)など、同市の高級官僚らを含む26人の容疑者を逮捕した。
ニャットクオン貿易・技術サービスとその系列企業は情報技術(IT)分野で実績がほとんどなかったにもかかわらず、市民データベースやオンライン公共サービスのほか、教育管理システム、医療施設管理システム、市民医療記録データ管理システム、監視カメラなど、ハノイ市の数多くの電子政府事業を手掛けた。しかし、開発した商品はトラブルが頻繁に発生し、品質が低いと指摘されている。
フイ容疑者は密輸密売容疑、および競売入札に関する規定に違反し甚大な被害をもたらした容疑、会計に関する規定に違反し甚大な被害をもたらした容疑、マネーロンダリング容疑を持たれており、2019年5月から国際指名手配されている。
通常、こうした事件では警察が逮捕前から秘密裏に容疑者を厳しく監視するが、フイ容疑者はすんなりと行方をくらました。このことから、何者かが事前に情報を漏洩した可能性が高いとみられている。
フイ容疑者の指名手配について、公安省は「逮捕に至っていない」と明らかにした。