プラスチック製品の製造・販売を手掛ける天馬株式会社(東京都北区)のベトナム子会社で北部紅河デルタ地方バクニン省にある天馬ベトナム(Tenma Vietnam)が現地の公務員に現金を渡したと報じられた問題で、東京地方検察庁特捜部は23日、天馬の元社長と元経営企画部長、天馬ベトナムの元社長の3人を不正競争防止法違反の罪(外国公務員贈賄罪)で在宅起訴した。また、法人としての天馬も起訴した。
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これに先立ち、天馬は2019年12月、天馬ベトナムの従業員による不正行為の疑いについて第三者委員会を設置して調査を進め、2020年4月に第三者委員会の調査報告書を公表していた。天馬は同月に東京地方検察庁に同件を自主的に申告。同庁が捜査していた。
2020年当時の報道によると、天馬ベトナムは2017年6月、税関局の職員から輸入部材の付加価値税の追徴金約4000億VND(約22億1000万円)の請求通知を受けた。同社幹部は本社社長の承認を得て、税関局の調査リーダーに20億VND(約1100万円)を支払い、追徴金支払いを免れた。
さらに2019年8月の税務局の調査で法人税の追徴金178億VND(約9800万円)を課された際にも、同局幹部に30億VND(約1660万円)を支払い、追徴金は罰金などを含め5億6700万VND(約310万円)に減額されたという。
天馬は23日付けでコメントを発表し、「再発防止及び更なるガバナンスの強化に努め、信頼回復に全社をあげて取り組んでいく」としている。