南部メコンデルタ地方アンザン省のアンザン大学のボー・バン・タン学長は、約10年前に日本の佐賀大学から技術移転を受けて栽培を試みていた南アフリカ原産の植物「アイスプラント」の栽培に成功したと発表した。
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タン氏によると、佐賀大学と協力してこれまで試験的に栽培していたが、気候や土壌の違いなどから大きく育たなかったり途中で枯れたりといった失敗を繰り返していた。失敗のたびに栽培条件を変えて研究し、このたび初めて大学構内のネットハウスで通常に成長させることに成功した。
アイスプラントは食品や化粧品として使われており、葉や茎の表皮にミネラル(塩)を蓄えることができるとされる。栄養価が高くて食べやすく、味は甘酸っぱいという。タン氏は「この植物は耐塩性が高く、気候変動の影響でメコンデルタ地方の塩水が遡上する地域の条件に適している。そのために私たちはこの植物を研究している」と話した。
今後は構内のネットハウスで栽培規模を拡大して試験を継続する予定だ。外部での栽培は、試験の結果や、企業の協力や投資を得られるかにかかっているという。