夢を運ぶブタ人形「フライングピッグ」

2009/06/21 04:24 ICT配信

 ベトナム系アメリカ人ブリジット・レーは米国バージニア州にある「ブリジットギャラリー」のオーナーだ。レーはワシントンDCにもギャラリーを持っている。店内は素朴な陶磁器、ベトナムの田舎の風景画、アオザイなどベトナム色あふれる製品であふれかえっている。その中で最も印象的なのは、至る所に置かれている羽を生やした金色の素焼きのブタ人形「フライングピッグ」だ。レー自身がデザインし、ベトナムで作られた。

 それぞれのブタ人形には、「Yes, we can」の言葉とともにバラク・オバマ米大統領の写真が添えられている。「オバマ氏が大統領に当選した時、このギャラリーでブタ人形が飛ぶように売れました。アメリカにもこの種の製品は以前からありましたが、あまりかわいくなかったから売れなかった。だから私がデザインし直して売り出したの」とレーは語る。

 レーはブタ人形に「ブタが飛ぶとき、どんなに実現困難でもあなたの夢を思い出して!」というメッセージをつけて売り出した。何日も考えた末にこのメッセージを商品コピーにしようと思いついたという。「こんなに太って重いブタでも空を飛べるのなら、自分も驚くようなことができるかもしれない」。そんな思いを、自分も含めたすべての人に贈りたいと願いを込めた。

 レーは1975年、13歳の時に渡米。メリーランド大学工学部を卒業した後、IBMで13年間働いた。2001年にベトナムに初めて里帰りし1カ月ほど滞在した際、多様で特色のあるベトナム文化を米国の友人たちに紹介したいという気持ちがわき起こったという。元々アートが好きだったので、2002年に仕事を辞めてギャラリーをオープンすることを決めた。「周囲の人は私がおかしくなったと思ったみたい。でも、私は自分のやるべきことがわかっていました」。

 それからの7年間、ときには家族のことも忘れてギャラリーのために働いてきた。衣服や陶磁器のデザインをベトナムに送って生産させ、ベトナムにたびたび渡ってはベトナムの若手画家の作品を購入してアメリカで紹介した。2007年には「21世紀のベトナム美術」をテーマに展覧会も開催した。

 レーは最後にこう語った。「すべての米国の人々に伝えたいの。ベトナムといえば戦争をすぐに思い出すのではなく、現在のベトナムに、若い世代が芸術をはじめさまざまな分野で活躍している今のベトナムに思いをはせてほしい。ベトナムと米国の間に芸術と文化で橋をかけましょうと」。

© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved 利用規約 免責事項

新着ニュース一覧

 ホーチミン市で10月28日に開かれた「2026年秋季経済フォーラム(AEF 2026)」で、レ・ミン・フン首相は、...
 ホンダベトナム(HVN)は、高級スクーター「SH160i」および「SH125i」の2027年モデルを発表した。両モデ...
 ハノイ市人民評議会はこのほど、ホアンキエム湖とその周辺地域の再開発や景観整備などを行うプロジェク...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ベトナムに帰国してから1年間にわたり職業訓練や求職活動に奔走した末、ラムさん(男性)は2025年末に再...
 ハノイ市人民評議会は28日午後の会合で、北部地方フート省の土地4006.38haと住民1057人(243世帯)をハノ...
 ベトナムのブー・ハイ・クアン科学技術相は10月28日、東北部地方クアンニン市で開催された「ベトナム国...
 第96回アカデミー賞で視覚効果賞を受賞し、世界的に大きな話題を呼んだ映画「ゴジラ-1.0」の山崎貴監督...
 東北部地方クアンニン市で28日に開幕した「ベトナム国際デジタル週間2026」で、世界移動通信事業者協会...
 英系総合不動産サービス会社のサヴィルズ・ベトナム(Savills Vietnam)が発表した2026年7~9月のホーチ...
 地場不動産デベロッパーFLCグループ[FLC](FLC Group)傘下のバンブー航空(
 ハノイ市人民評議会は10月28日の第7回会合で、同市の人口政策・開発施策に関する支出項目や支出基準を...
 株式会社ジェーシービー(東京都港区)および海外業務を手掛ける子会社の株式会社ジェーシービー・インタ...
 フィリピンで開催された第13回拡大ASEAN国防相会議(ADMMプラス)にあわせ、ファン・バン・ザン副首相 兼...
 ホーチミン市ベトナム国際金融センター(VIFCホーチミン=VIFC-HCMC)の執行機関は28日、初の正式メンバ...
 不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)は、競
トップページに戻る