1区のチャンクアンカイ通りとフォードゥックチン通り、5区のフンブオン通り、10区のビンビエン通りとリートゥオンキエット通り、ニャットタオ通り、ゴーバップ区のグエンキエム通りなど、ホーチミン市の幾つかの通りには「窃盗品」を転売する店がある。店と言っても、道端に広げた1~2m2の小さなマットの上に「商品」を並べただけの移動式の路上店だ。
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ここで売られている商品には、ライターやベルト、眼鏡、時計、靴、携帯電話などがあり、値段はピンからキリまで。商品のほとんどは、ホテルの清掃係が宿泊客から盗んだものだったり、引ったくりやスリ、空き巣などによって手に入れられたものだ。
店のオーナーに商品の質について尋ねてみると、誰もが口を揃えて「これらはいずれも中古品だが、お金持ちが使っていただけあって品質は抜群だ」と謳っている。しかし、そのセリフもどこまでが本当なのかは分からない。ここで売られている商品の販売価格は数十万VND(10万VND=約550円)からで、時計などの高級品であれば数百万VND(100万VND=約5500円)にも上る。
「窃盗品市場」が出るこれらの通りには、路上のカフェでコーヒーを飲みながら客を待ち、買い手が尋ねてきた時にだけカバンの中から商品を取り出して取り引きをする行商もいる。こうした行商が売る商品の大半は、スマートフォンやタブレット端末、ノート型パソコンなど比較的値段が高いものとなっている。