運命の巡り会わせ、ベトナム人とフランス人の2人の母を持つ少女

2018/09/02 05:49 JST配信

 アニエスさん一家はパリから北東へ車で2時間ほどにあるシャンパンの地として知られるランス市にある一軒家に住んでいる。寝室4部屋に、ダイニングテーブルには家族6人の椅子が置かれている。アニエスさん夫妻は結婚当初、4人の子供を授かることになるとは夢にも思っていなかった。長女を出産後、夫妻は言葉にできない物足りなさを感じ、外国人の養子を迎えたいと考えたという。「私の夫はベトナム人の母を持つ異母姉弟がいたので、ベトナムという国に愛着があったんです」とアニエスさん。

 ベトナム人を養子に迎える外国人は複雑な手続きがあり、履歴の証明からベトナム人の養子の外国籍取得まで1年以上がかかる。1998年、アニエスさん夫妻は初めてベトナム人の男の子トゥンを養子に迎え、2001年に女の子ヒエンが、2007年にビーさんが家族に加わった。

 医師によれば、医療の進歩により先天性水頭症による子供の死亡率は5%以下まで下がっているが、児童養護施設で困難な状況下で暮らす場合は10歳ほどで死亡することが多い。「あの時フランスへ渡っていなければ、今のビーはなかったでしょう」とビーさんが育った児童養護施設に20年以上勤める職員は語る。

 一方、チャンさん夫妻は故郷で日常生活に戻っていたが、誰にも知らせることなくツーズー産婦人科病院へ赴き、亡き娘の遺灰を探したこともあった。「私たちの心は空っぽになり、とても辛い日々でした」と涙を拭う。

前へ   1   2   3   4   次へ
© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved 利用規約 免責事項

この記事の関連ニュース

 2月中旬のとある日、南中部沿岸地方クアンナム省ヒエップドゥック郡タンアン町にある小さな家で、ファ...
 司法省は24日、国連児童基金(ユニセフ=UNICEF)ベトナム事務所と共催した児童の権利保障と国際養子縁組...
 オーストラリア在住のシャンタル・デエクさん(女性)は今から40年前、米軍の「オペレーション・ベビー...
 ホーチミン市のタンソンニャット空港で7月27日、生き別れになっていた家族が37年ぶりの再会を果たした...

新着ニュース一覧

 米グーグル(Google)が発表した最新データによると、動画共有プラットフォーム「ユーチューブ(YouTube)...
 科学技術省傘下の通信郵便技術学院(PTIT)とイタリアの航空宇宙企業であるテミックス(Temix)はハノイ市...
 地場系コングロマリット(複合企業)CTグループ(CT Group)傘下の無人航空機(UAV)開発・製造会社であるCT ...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 店主の一家が次々とこの世を去った後、フン・リンさん(女性)とゴック・リエンさん(女性)は、市場の路地...
 南中部地方ダナン市人民委員会はこのほど、市内でドローンなどの無人航空機(UAV)を所有・使用する組織...
 採用・人事アドバイザリー会社であるリーラコーエンベトナム(Reeracoen Vietnam)が、マーケティングリ...
 ベトナムを代表するロックバンド「ブックトゥオン(Bức Tường)」が、10月22日(木)に東...
 ハノイ市で10月8日(木)から11日(日)まで、「ハノイギフトショー2026(Hanoi Giftshow 2026)」が開催され...
 ベトナムの株式市場が21日付けで、インデックス開発大手の英FTSEラッセル(FTSE Russell)による市場分類...
 ベトナムで18日、米アップルの「iPhone 18」シリーズが発売され、全国の主要販売店で初日に数万台が事...
 インドの旅行雑誌「トラベル・アンド・ツアー・ワールド(Travel And Tour World=TTW)」が先般発表した...
 英国タイムアウト誌(Time Out)は16日、毎年恒例の「世界で最もクールな街トップ40(The 40 Coolest Neig...
 建設省は、外国の組織および個人の住宅所有権に関する規定の見直しを進めている。住宅法改正案で、外国...
 再生可能エネルギー事業を手掛けるイーレックス株式会社(東京都中央区)は、ベトナムの石炭火力発電所で...
 日本全国で「イオンシネマ」を運営するイオンエンターテイメント株式会社(東京都港区)などが出資するイ...
トップページに戻る