ハインさんだけではない。数年前には、台湾からの客も職人技にすっかり感心したという。コーさんによると、台湾ではデュポンブランドのライターが特に好まれており、収集家も多いのだという。
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台湾ではこの種のライターの修理費用が非常に高く、多くの場合はメーカーに送らなければならない。一方で、コーさんのように路上で修理を行う職人はほとんど姿を消してしまった。
あるとき、台湾人観光客がホーチミン市を訪れ、路上でライターを修理するコーさんを偶然見かけた。通訳を介して、手持ちのデュポンのライターを修理できるか、また所要時間はどのくらいかと尋ねた。
客のライターを数秒観察した後、コーさんは「30分ほど」と答えた。客は半信半疑だったが、その場で待つことを決めた。そしてちょうど30分後、コーさんは高価なライターの不具合を見事に直してみせたのだった。
この出来事に、台湾人客は驚き、敬意を抱いた。それ以来、高級ライターの愛好家がベトナムを訪れると、コーさんを探し訪ねることが増えたという。
コーさんは静かに語る。「年は取りましたが、仕事が大好きなので、引退を考えたことはありません。45年続けてきましたが、まだこの仕事を完全に理解したとは思っていません。年を重ねるほど、学ぶこと、探求することがまだまだたくさんあると感じます。でも、いずれはこの仕事も、街の記憶の一部になってしまうでしょうね」。




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