- 9月29日をもって即配サービスを停止
- 財務状況の悪化や物流業界の激しい競争
- ECへの依存を減らしB2Bサービスに注力
東南アジアで宅配便事業を展開するシンガポール系ニンジャバン(Ninja Van)のベトナム現地法人であるニンジャバン・ベトナム(Ninja Van Vietnam)はこのほど、9月29日をもって即配サービスを停止すると発表した。
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同社は、新規の依頼の受付を停止し、既に受けた依頼は9月26日までに処理を完了する。また、配達できなかった荷物は9月30日までに送り主へ返送するとしている。
今回の決定は、ニンジャバンが財務状況の悪化や物流業界の激しい競争に直面する中で下された。2023年は売上高が前年比▲7%減少、配達件数が同約▲20%減少し、営業損失は32%拡大した。2024年に予定していた新規株式公開(IPO)も延期され、シンガポール、インドネシア、ベトナムで人員の削減を実施した。
ベトナムでは、宅配業界の値下げ競争により利益率が圧迫され、同社は事業再編を余儀なくされている。
2014年にシンガポールで設立されたニンジャバンは、現在東南アジア6か国でサービスを展開している。従業員数は5万人超で、1日約200万個の荷物を取り扱っている。今後は電子商取引(eコマース=EC)への依存を減らし、企業間取引(B2B)サービスに注力する方針だ。