橋本組と小澤土木、ベトナムでダム漏水対策の実証事業を完了

2026/04/22 02:42 JST配信

 株式会社橋本組(静岡県焼津市)と株式会社小澤土木(静岡県浜松市)は、東北部地方タイグエン省(旧バクカン省)で実施していたダム漏水対策の実証事業を完了した。

(C) 橋本組
(C) 橋本組

 日本で確立された圧入工法を用いて鋼矢板遮水壁を構築した結果、ダムの止水性能と貯水機能の回復を確認した。現在、この技術はベトナム技術基準への採用が進められており、2026年中に発行される見込みだ。

 今回の実証事業は、国際協力機構(JICA)の「中小企業・SDGsビジネス支援事業」の案件化調査(中小企業支援型)の成果を踏まえ、経済産業省が推進する「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」の一環として実施された。

高い止水効果で農業用水の供給が再開

 実証事業の舞台となったのは、老朽化による漏水が問題となっていたタイグエン省のケオコイ貯水池だ。

 橋本組と小澤土木は、日本で実績のある圧入工法を用いて遮水壁の施工を行った。この工法は、鋼矢板を圧入することで遮水性能を確保するもので、施工設備がコンパクトで様々な土質条件に対応できるため、既存ダムの改修に適している。

 施工後のモニタリングでは、従来工法よりも高い止水効果と貯水機能の回復が確認された。これにより、ダム下流域では農業用水の供給が再開され、中断されていた稲作が復旧するなど、地域住民の生活基盤や地域経済の改善に直接つながる成果を上げた。

ベトナム技術基準への採用に向けた展望

 実証事業の期間中には、農業環境省や設計コンサルタントなどベトナム側の関係者が訪日し、圧入工法の有用性が評価された。ベトナムの公共事業における設計・施工の基準となる技術基準に採用されれば、日本の地方建設会社が主導する技術がベトナム全国のダム補修・水インフラ事業における標準仕様として活用される可能性がある。

 ベトナムでは老朽化した貯水池やダムが多数存在し、補修需要の拡大が見込まれている。両社は今後、都市や鉄道、港湾など、より幅広いインフラ分野への技術適用を目指していく。

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