東南部ビントゥアン省ハムタン郡タンフック村の第4集落で、昨年8月からこれまでに村民43人が6匹(母犬と子犬5匹)の狂犬病の犬にかまれていたことが分かった。このうち2人が死亡している。
被害者の1人であるグエン・バン・ホアンさんによると、母犬は妊娠中に人をかむようになったが誰も狂犬病とは思わなかったという。母犬は5匹の子犬を産んだ後、車にひかれて死んだため、複数の村民が5匹の子犬を飼っていたが、この子犬たちも人をかむようになった。
その後昨年10月ごろ、母犬にかまれた男性が死亡した際にも、誰も狂犬病とは思わず予防接種を受けなかった。しかし最近になってタオさんという男性が同様の症状を発症して死亡したことから、村民らはようやく狂犬病の疑いを持ったのだという。
そのため、タオさんと同じころに犬にかまれた18人がホーチミン市熱帯病院を訪れて予防接種を受けた。同病院のチャン・ティン・ヒエン副院長は「狂犬病は犬にかまれてから通常なら1週間から数週間で発症する。4カ月以上経ってから発症するのはまれなケース」と話している。