南中部高原地方ダクノン省ダクグロン郡ダクソム村(xa Dak Som, huyen Dak G’Long)を通過する国道28号線で昨年5月にピックアップトラックの中から男性の焼死体が発見された事件で、同省人民裁判所はドー・バン・ミン被告(男・50歳)に死刑判決を言い渡した。
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被告は事件当時、南中部高原地方ラムドン省ラムハー郡リエンハー村(xa Lien Ha, huyen Lam Ha)の共産党委員会書記を務めていた。この事件で被害者となったのは、被告の妻の従兄弟に当たるT・N・Vさん(当時25歳)。
被告は多額の借金を抱えていたため、自分が死亡したと偽装し生命保険の不正請求を企んだ。最初はダクグロン郡の墓地から他人の遺体を盗もうとしたが、遺体を掘り上げる直前に怖気づいて断念。数日後、同郡ダクハー村(xa Dak Ha)の畑にある被害者の小屋を訪れて一緒にビールを飲み、翌日未明にVさんを斧で殺害した。
Vさんの遺体は自分のピックアップトラックに載せてダクソム村に移動させ、人気のない路上で車を道端の標石に衝突させ、遺体を載せたまま車体にガソリンを浴びせかけ放火し、被告自身が交通事故に遭い死亡したようにみせかけた。
被告は、墓を荒らした罪で禁固4年、資産破壊罪で禁固5年、資産横領罪で禁固18年、さらに殺人罪で死刑をそれぞれ言い渡された。裁判官は被告について、「卑劣かつ悪質で更生の余地は無く、社会から永久に排除する必要がある」として死刑判決を下した。