中部フエ市で開かれた「中部の農業農村環境と生物多様性」と題されたセミナーで、ベトナムの農村では保健省の衛生基準を満たした浄水を利用している住民がわずか15.6%にとどまるとの調査結果が発表された。昨年全国の農村では約100万人の住民が下痢症にかかったが、その原因の88%は浄水が不足しているためとみられている。
このセミナーは、フエ大学・資源環境省・国際自然保護連合(IUCN)が、ベトナムの農村の生活についてその実状を把握し対策を探ることを目的に開催した。37の調査報告が行われたが、農村での浄水利用や衛生環境状態、自然環境の衰退、農薬使用などの問題への関心が高かった。