「おしん」と呼ばれるお手伝い業は給料が安いというイメージがあるが、ベトナムで働くフィリピン人のおしんには月に500~1000ドル(約3万8500~7万7000円)稼いでいる人もいる。5日付タインニエン紙(電子版)が報じた。
シフーコさんは現在37歳、フィリピンに夫と12歳の娘を残して2005年にホーチミン市にやって来た。ベトナム人の7人家族の家で、月給700ドル(約5万4000円)で働いている。仕事は午前4時から午後11時頃までびっしり詰まっているが、彼女は安定した仕事が得られて幸運だという。この6年間同じ家に住み込みで働いており、食事や普段着も支給されるので、お金をほとんど使わずにすむからだ。
シフーコさんの後を追って2年後にベトナムに来た妹は、主に外国人や越僑に雇われていたため、雇い主がよく変わってしまい安定した収入は得られていない。今は会社でアルバイトをしたり家庭教師をしたりして稼いでいる。
ホーチミン市7区のフーミーフン地区には、こうしたフィリピン人おしんを雇っている家が多い。彼女たちは料理や掃除など家事全般をこなし、育児に高齢者の世話、自動車を運転しての送り迎え、さらには英語の家庭教師までと、スーパーおしん振りを発揮するという。その能力は非常に高く評価されている。