女優やモデルなど芸能界に身を置く女性達の売春ルートが相次いで摘発されている中、ベトナムの性産業について見直す時期が来ているのではないかという意見があがっている。12日付バオモイ紙(電子版)などが報じた。
(C) zing.vn 逮捕されたモデルのホン・ハー容疑者(左)とミスコン優勝者のミー・スアン容疑者(右) |
公安省社会秩序犯罪捜査局(C45)のホー・シー・ティエン局長は、「増加傾向にある風俗店を当局の監視下に置き、性病の蔓延を防ぐためには、性風俗を一つの業種として認める必要がある。その上で、違法に売春を行う者を処罰していくべき」と述べた。
また、現行規定では、逮捕した売春仲介者については実名報道が認められているが、人道的観点から買売春を行った本人の実名報道は認められていない。売春者は矯正施設に送られ、買春客も然るべき処罰を受けるが、現行のままでは犯罪抑止力に欠けるとの指摘がある。
そのため、今後は買売春を行った本人も原則として、実名で報道し、実名を伏せるのは騙されて買春宿などで強制的に働かされている被害者のみとすることが提案されている。
ベトナムでは、性産業は長年に亘り、撲滅の対象とみなされてきた。今回、公安省の幹部が公式のインタビューで性産業に対して、ある程度の理解を示したことは世間の注目を集めている。