米航空宇宙局(NASA)のチャールズ・ボールデン長官が率いるNASAの代表団が10日と11日の両日、ベトナムを訪問し、科学技術省や関連機関の高級官僚と会談した。11日付バオモイが報じた。
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ボールデン長官は10日、科学技術省傘下のベトナム科学技術研究所(VAST)および国家衛星センター(VNSC)を訪問し、両機関の幹部らと会談した。会談で同氏は、◇宇宙工学、◇地球物理学、◇天文学、◇気候変動対策などの分野における両国間の協力関係を深めていきたい意向を表明した。さらに同氏は、ベトナムの科学者と大学生らに対し、NASAが優秀な人材に常に門戸を開いていることを強調し、NASAに研究成果を積極的に送って欲しいと述べた。
また、同氏は翌11日 、グエン・クアン科学技術相と会談した。この会談でクアン科学技術相は、ベトナムが宇宙委員会を新たに設立し、日本やロシアなどと宇宙分野における協力関係の構築を進めていると述べた。さらに、気候変動対策の策定や天気予報、領海内を航行する船舶の監視などに、宇宙工学を活用していきたい意向を示した。
これに対し、ボールデン長官は、今年5月に打ち上げられたベトナム2番目の通信衛星、「ビナサット2」の打ち上げ成功に賛辞を述べ、宇宙分野における両国間の協力を更に強化していくことを望む意向を示した。
NASA初の黒人局長としても知られるボールデン長官は、海軍出身でベトナム戦争にも従軍した経験がある。1980年にNASAの宇宙飛行士として選抜された後は、計4回の宇宙飛行を経験、このうち2回ではキャプテンを務めている。