かご舟作りの盛衰、南中部沿岸の伝統を守って

2016/02/12 06:59 JST配信

 完壁なかご舟を作るために、作り手には器用さが求められる。持ち帰った竹を短冊状に分割し、乾かした後に編んでいく。編み上がったら、防水用の油を塗り込む。この油はヤニで作られており、リエムさんがクアンナム省の山まで足を運んで入手している。かご舟1艘の平均的な価格は200万VND(約1万0700円)だ。

(C) cadn
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 「以前はクアンナム省ズイスエン郡に住む人たちがたくさんかご舟の作り方を習いに来たが、収入が安定しないため、程なくして皆辞めてしまいました。また、舟を編むには日差しが強くなければいけません。1日晴れで5日雨なら、晴れの1日に5艘作ります。雨季は竹も舟に塗る油も乾かないから、どうしようもないんです」。

 リエムさんのかご舟は、国内の漁民に売られているだけでなく、日本やシンガポール、ドイツなど多くの国にも輸出されている。また、外国人観光客が竹船を気に入り、数十艘も購入して国に持ち帰ることもある。この場所を訪れる外国人向けの観光ツアーでは、ツアーガイドがかご舟作りについて説明している。

 しかし、彼にはまだ悩みがある。「もし私が死んでしまったら、この仕事を継承する人が誰もいなくなってしまいます。そして、このかご舟の作り方を知る人もいなくなってしまうでしょう」。

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