ベトナム戦争中の1968年3月16日に「ソンミ村虐殺事件」を引き起こした米部隊を率いたアーネスト・メディナ(Ernest Medina)元米陸軍大尉が8日、米ウィスコンシン州で死去した。81歳だった。死因は明らかにされていない。
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ソンミ村虐殺事件は、クアンガイ省ソンティン郡ソンミ村ミーライ地区で、ベトコン掃討作戦を実施していた米部隊が不正確な情報に基づいて3~4時間のうちに村人504人を虐殺した事件。犠牲者の大半は女性や高齢者、子供だった。事件は当初隠蔽されていたが、1年後にジャーナリストによって暴かれた。
メディナ氏は、少なくとも村人182人の殺害の責任があるとして軍法会議にかけられたが、事件発生当時は現場から数百m離れた場所にいたと主張し関与を否定。1971年に無罪となった。
虐殺事件に関与したとして起訴された25人の軍人うち、有罪判決(終身刑)を受けたのはウィリアム・カリー(William Calley)中佐だけだった。ただし、その後リチャード・ニクソン(Richard Nixon)大統領によって、3年間の自宅監禁の刑に軽減された。