ベトナムにおける汚職の摘発・処分が難航していることが、政府調査機関が先般発表した「2018年度汚職防止評価レポート(PACA INDEX 2018)」で分かった。
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PACA INDEXでは、◇内部監査、◇外部による調査、◇汚職告発の対応、◇外部による監視、◇捜査・起訴・裁判の5項目で63省・市の汚職摘発指数を評価している。指数が高いほど、汚職の摘発・処分が適切に行われていることになる。
2018年の汚職摘発指数の全国平均は39.4%に留まり、2年連続で低下した。2017年、2016年の全国平均の汚職摘発指数はそれぞれ40.6%、44.1%だった。
省・市別でみると、ロンアン省(南部メコンデルタ地方)の汚職摘発指数は前年の68.0%から92.2%へと大きく上昇しトップに立ち、2年連続での上昇となった。一方、トゥエンクアン省(東北部地方)は0%で最下位だった。
また、◇汚職に関与した組織・個人に対する行政処分、◇捜査・起訴・裁判の結果、◇汚職によって得られた資産の回収の3項目で評価される汚職処分指数については、全国平均が58.0%で、前年の56.8%から若干改善した。
なお、トゥエンクアン省とニントゥアン省(南中部沿岸地方)の2省は汚職処分指数がいずれも0%で、最下位となっている。