ベトナムにおける医療保険加入率は9割を超えているものの、総医療費に占める患者の自己負担率が43%に上り、世界保健機関(WHO)が推奨するレベルの20%や、先進諸国の14~20%に比べ2~3倍と高い水準となっている。保健省医療保険部の代表者が6日に開かれたセミナーで明らかにした。
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ベトナム人が1年間に病院の外来を訪れる回数は2.1回。1人当たりの医療費の年平均支出額は129USD(約1万4200円)で、ラオスやカンボジア、ミャンマーを上回るが、マレーシア、タイ、フィリピン、インドネシアを下回る。医療費のうち医薬品費が37%を占める。
ベトナムは2025年までに患者の自己負担率を35%、2030年までに30%に引き下げることを目標に掲げている。
レ・バン・カム保健省医療保険部長は対策として、医療保険の適用範囲を拡大して受診者の権利を向上させるために保険料率を引き上げるべきとし、引き上げ幅については慎重に検討する必要があると指摘した。なお、現在の保険料率は基本給の4.5%となっている。