保健省によると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により4115人目の感染者(女性・65歳)と3595人目の感染者(女性・59歳)が死亡した。2人とも転移性がんを患っていた。
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これにより、新型コロナによる死者は57人、4月末から広がった第4波では22人となった。
56人目の死者となった4115人目の感染者は、北部紅河デルタ地方ニンビン省イエンカイン郡在住。2020年3月から腹部リンパ節への転移を伴う子宮頸がんを患い、化学療法と放射線療法を6回受けていた。
女性は5月3日に直腸炎と血尿のためハノイ市K病院タンチエウ分院に入院し、16日に新型コロナ陽性となり、中央熱帯病病院に転院した。その後病状が悪化し、10日に死亡が確認された。死因は敗血症性ショック、子宮頸がんを背景とする真菌感染症と新型コロナによる肺炎と診断された。
57人目の死者となった3595人目の感染者は、北部紅河デルタ地方ハナム省キムバン郡在住。肝転移を伴う進行胆嚢がんを患っていた。
女性はK病院タンチエウ分院でがんの治療を受けており、娘が新型コロナに感染。女性も5月11日に陽性となり、中央熱帯病病院に転院した。その後病状が悪化し、10日に死亡が確認された。死因は敗血症性ショック、進行胆嚢がんを背景とする新型コロナによる肺炎と診断された。
保健省の新型コロナに関する11日午後の発表によると、4省・市で市中感染者63人が新たに確認された。
新規の市中感染者の内訳は、◇東北部地方バクザン省:27人、◇ホーチミン市:20人、◇北部紅河デルタ地方バクニン省:15人、◇ハノイ市:1人。
市中感染者は、ホーチミン市の4人を除いていずれも感染者の接触者(F1)や既存の集団感染発生地域の関係者などで、隔離区域内または封鎖区域内で感染が確認された。ホーチミン市の4人は保健省が詳細を確認中。
11日午前と正午、午後の発表を合わせると、同日に確認された市中感染者数は5省・市の計185人だった。
11日午後の発表時点でベトナム国内の新型コロナ累計感染者数は9980人、死者数は+2人増えて57人となっている。
なお、ホーチミン市グエンディンチエウ(Nguyen Dinh Chieu)通り287番地の路地でバインカイン店を営んでいる女性とその家族らが新型コロナ陽性となった集団感染により、5月20日から封鎖されていた同路地の封鎖が11日午前0時に解除された。
また、ホーチミン市クチ郡にある従業員1万人規模のサムホー・ベトナム(Samho Vietnam)に勤務する3人が陽性となったことを受けて、同社の工場労働者3500人が出勤停止となっている。