ベトナム戦争中の「ソンミ村虐殺事件」、55周年追悼式に米退役軍人ら参列

2023/03/17 16:35 JST配信
2023/03/17 17:30 JST最終更新

 南中部沿岸地方クアンガイ省クアンガイ市ティンケー村(xa Tinh Khe)のソンミ証跡地区で16日、「ソンミ村虐殺事件」55周年の追悼式が行われ、米国の退役軍人や犠牲者の遺族らが線香を手向けた。

(C)Zing
(C)Zing

 ソンミ村虐殺事件は、ベトナム戦争中の1968年3月16日に米軍によって504人の村人が虐殺された事件。犠牲者の多くは女性や子ども、高齢者だった。また、数百棟の住居や畑が焼かれ、数千頭の家畜や家禽が殺された。

 追悼式では、例年と同じく米退役軍人のマイク・ベーム(Mike Boehm)氏がバイオリンを演奏して犠牲者を追悼した。同氏は過去30年間にわたり、毎年追悼式に参加して、演奏で犠牲者の魂を慰めている。

 ベーム氏は「この命が続く限り、毎年クアンガイ省を訪れて、戦争被害の克服を呼び掛けていきたい」と述べた。

 同じく退役軍人であるポール・ヘイデン(Paul Hayden)氏は、「1968年3月に私自身もクアンガイ省の戦場にいた。米軍がこの地で多くの女性や子供を殺害したことを知ってショックを受け、深い悲しみを背負い続けている」と語った。

 ヘイデン氏もこれまで複数回にわたり同省を訪れており、貧困層や枯葉剤の被害者の支援を行っている。

 3 月中旬には、国内外から多くの観光客が同省に足を運び、ソンミ遺物博物館を訪れる。博物館には、犠牲者の多くの遺物と従軍記者のロナルド・L・ヘーベル(Ronald L. Haeberle)氏が撮影した虐殺の写真が展示されている。

[Zing 13:37 16/03/2023 U]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 南中部沿岸地方クアンガイ省クアンガイ市ティンケー村のソンミ証跡地区で16日、「ソンミ村虐殺事件」57...
 南中部沿岸地方クアンガイ省クアンガイ市ティンケー村のソンミ証跡地区で16日、「ソンミ村虐殺事件」51...

新着ニュース一覧

 トー・ラム書記長はベトナム時間2日夜、ドナルド・トランプ米大統領と電話会談を行い、両国関係と両国...
 アロビッド・テクノロジー(Arobid Technology)は1日、ベトナム初となるグリーンB2B(企業間取引)電子商...
 ベトナムの経済データ関連スタートアップ企業のベトスタッツ(Vietstats)は1日、全国34省・市を対象とし...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ベトナムを代表する考古学者・人類学者で、音楽家としても知られるグエン・ラン・クオン(Nguyen Lan Cu...
 南中部地方ダナン市人民委員会と国防省傘下の携帯通信大手ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Vie...
 携帯通信大手のモビフォン(Mobifone)、テクノロジー企業のワンマウントグループ(One Mount Group)、大...
 政府は6月30日、車両登録料を規定する政令第10号/2022/ND-CPの一部を改正・補足する政令第175号/2025/N...
 ファム・ミン・チン首相は、南中部地方カインホア省バンフォン経済区における「トゥーボン都市区」と「...
 ホーチミン市は7月1日から8月15日まで、同市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)の運...
 内務省傘下の海外労働管理局(DOLAB)の発表によると、2025年1~6月期にベトナムから海外に派遣された労...
 タイ系畜産大手CPベトナム(CP Viet Nam)が病気の豚や鶏の肉を販売していたとソーシャル・ネットワーキ...
 コーヒーチェーンを展開する韓国のザ・ベンティ(theVenti)はこのほど、ホーチミン市ビンタイン街区のグ...
 サイゴン公共交通機関社(Saigon Public Transport)は、新たな規定の施行や交通インフラの未整備を理由...
 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は、7月7日(
 ベトナムのメディアコンテンツ制作会社で「新婚さんいらっしゃい!」や「あいのり」など日本の人気番組...
トップページに戻る