電力・再生エネ元局長が逮捕、太陽光発電案件の違法承認に関与

2024/05/27 16:21 JST配信
  • 再生エネ元局長を職権乱用容疑で逮捕
  • 太陽光発電案件154件を違法に承認
  • 国家送電網に過負荷、電源構成が不均衡に

 商工省および複数の省・市における違反事件に関与したとして、同省傘下電力・再生エネルギー局のフオン・ホアン・キム元局長(男・51歳)が23日に逮捕された。同容疑者は刑法第356条に抵触し、公務執行上の職権乱用容疑で捜査を受けている。

(C)tuoitre
(C)tuoitre

 同事件に関連し、政府監査委員会は2023年12月25日、「2011~2020年国家電力開発計画(第7期電力計画=PDP7)」と「改正PDP7」の実施状況に関する調査結果を発表。この中で、商工省が電力計画に違反し、多くの太陽光発電案件を違法に承認したと指摘した。

 調査結果によると、商工省は法的根拠がない太陽光発電案件154件(出力合計1万3837MW)を承認し、首相に実施を承認するよう要請した。これらの事業実施により、送電網の開発が発電容量の増加に見合わず、一部地域では電源構成が不均衡に陥った。今回指摘された違反は、改正PDP7を狂わせ、国家送電網の過負荷を引き起こしたとされる。

 また、国家鉱物保護区といった不適切な用地での太陽光発電案件開発や、太陽光発電案件の投資主に支払う固定価格買取制度(FIT)の設定についても違反があったと指摘されている。不適切な価格設定により、EVNの負担となる太陽光発電案件の投資主に対する電力買取コストが増加し、EVNの利益が圧迫される形となった。

 商工省での違反をめぐっては、同省やEVNの複数幹部・元幹部が逮捕され捜査を受けており、この中には、ホアン・クオック・ブオン元商工次官(男・61歳)も含まれる。

 同事件をめぐり、公安省は違反者を厳格に処分すべく、捜査範囲を拡大している。同省は国民に対し、同事件の法律違反に関する情報や書類、証拠を提供するよう呼び掛けている。

[Tuoi Tre 21:10 23/05/2024 U]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 商工省および南中部沿岸地方ニントゥアン省における太陽光発電事業を巡る違反事件で、最高人民検察院が...
 公安省傘下の治安捜査局(A09)は、商工省貿易促進局のチャン・ズイ・ドン副局長(男)を収賄容疑で、石油...
 ホアン・クオック・ブオン元商工次官(男・61歳)が商工省および複数省・市における違反事件に関与したと...

新着ニュース一覧

 ルオン・クオン国家主席は4月28日、北中部地方ハティン省でラオスのトーンルン・シースリット国家主席 ...
 インボイスに関する政令第123号/2020/ND-CPの一部を改正・補足する政令第70号/2025/ND-CP(6月1日施行)...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 カナダの金融・保険サービス比較会社 「ハローセーフ(HelloSafe)」はこのほど、世界各国における株式市...
(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) ロンドン:歌謡曲でムードたっぷり、街角...
 ハノイ市人民評議会は4月29日、バイオテクノロジー分野に特化した「ハノイバイオハイテクパーク」の建...
 日本の経済産業省とベトナム商工省は4月28日、エネルギートランジションに係る二国間協力プロジェクト...
 東南部地方ビンズオン省のビンズオン新都市ワールドトレードセンター(WTC EXPO)で5月7日(水)から9日(金...
 イタリアのサンペレグリノ(Sanpellegrino)とアクアパンナ(Acqua Panna)が冠スポンサーを務める「アジア...
 日本の警察庁組織犯罪対策部はこのほど、令和6年(2024年)における組織犯罪の情勢(確定値版)を発表した...
 北中部地方クアンチ省チエウフォン郡チエウタイン村で4月28日、南部解放・南北統一50周年(1975年4月30...
 ホーチミン市交通公共事業局傘下の公共交通管理センターは4月28日、ホーチミン市1区サイゴンバスターミ...
 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は、5月5日(
 4月は、ドナルド・トランプ米大統領が、世界各国からの輸入品に対し「相互関税」を課すと発表しました...
 VIETJOベトナムニュースが4月に配信した記事のアクセス数ランキングをご紹介します。 1位:200年の...
トップページに戻る