- 元商工次官、定年退職直後の逮捕劇
- 公務執行上の職権乱用容疑で捜査
- 国家電力計画の乱れ、EVNの利益圧迫
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ホアン・クオック・ブオン元商工次官(男・61歳)が商工省および複数省・市における違反事件に関与したとして、公安省傘下の治安捜査機関に逮捕された。公安省報道官トー・アン・ソー中将が4日に明らかにした。
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ブオン容疑者は、公務執行上の職権乱用容疑で捜査を受けている。同容疑者は2010年8月に商工次官に就任、2012年9月には商工省傘下のベトナム電力グループ(EVN)の会長に転任した。
その後、2015年1月に商工次官に帰任し、2020年まで電力・再生エネルギー分野などの指導を担当。2020年11月に同省傘下のペトロベトナムグループ(Vietnam National Oil and Gas Group=PVN)の会長に転任し、2024年1月1日に定年退職となった。
同事件に関連し、政府監査委員会は2023年12月25日、「2011~2020年国家電力開発計画(第7期電力計画=PDP7)」と「改正PDP7」の実施状況に関する調査結果を発表。この中で、商工省が電力計画に違反し、多くの太陽光発電案件を違法に承認したと指摘した。
調査結果によると、商工省は法的根拠がない太陽光発電案件154件(出力合計1万3837MW)を承認し、首相に実施を承認するよう要請した。これらの事業実施により、送電網の開発が発電容量の増加に見合わず、一部地域では電源構成が不均衡に陥った。今回指摘された違反は、改正PDP7を狂わせ、国家送電網の過負荷を引き起こしたとされる。
また、国家鉱物保護区といった不適切な用地での太陽光発電案件開発や、太陽光発電案件の投資主に支払う固定価格買取制度(FIT)の設定についても違反があったと指摘されている。不適切な価格設定により、EVNの負担となる太陽光発電案件の投資主に対する電力買取コストが増加し、EVNの利益が圧迫される形となった。
商工省での違反をめぐっては、商工省やEVNの複数幹部・元幹部が逮捕され捜査を受けている。