越アニメ「ウルフー」に全動画削除命令、英国で著作権侵害認定

2026/08/05 12:39 ICT配信

 英国・ロンドンの高等法院は、ベトナムのアニメ制作会社であるSコネクト(Sconnect)が制作する人気アニメ「ウルフー(Wolfoo)」について、英国の人気アニメ「ペッパピッグ(Peppa Pig)」の音声を無断使用し、広範に著作権を侵害したとして、オンライン上の全動画を削除するよう命じる判決を下した。

(C) Wolfoo Channel
(C) Wolfoo Channel

 この命令により、ウルフーの動画は世界各地の配信プラットフォームから削除を迫られることになった。

 同裁判所は、米国の玩具・エンターテインメント大手であるハズブロ(Hasbro)側が主張した音声素材の複製を認定し、音声素材の複製が広範かつ長期にわたって行われたと結論付けた。

 これに対しSコネクトは、初期作品における音声流用は外部の委託業者が無断で行ったものであり、その後の動画には自社で録音した音源を使用していると反論した。また、今回の動画削除命令が英国、欧州連合(EU)、世界貿易機関(WTO)加盟国にまで及ぶのは範囲が広すぎると主張した。

 しかし裁判所は、検証された英語版動画のすべてからペッパピッグの音声が検出されたことなどを理由にこれらの弁明を却下し、期限内の全動画削除を命じた。

 両社の知的財産権を巡る対立は2022年から続いており、ベトナムやロシアの裁判所でも双方が提訴するなど、国際的な紛争に発展している。Sコネクトはハノイ市人民裁判所で、相手側に84万4200USD(約1億3300万円)の損害賠償などを求めて提訴していた。長期化する一連の国際訴訟は、デジタルコンテンツを巡る国際的な知的財産権紛争として注目されている。

 ペッパピッグは豚の家族の生活を描いた作品で、2004年に英国でテレビ放送が始まり、人気を博してきた。一方、ウルフーは狼の家族を主人公とする作品で、スペイン語やフランス語、ロシア語、インドネシア語、中国語、日本語、ヒンディー語、ポルトガル語などに翻訳され、人気を集めている。


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