大手競売会社サザビーズ(Sotheby’s)がこのほど香港で開催したオークションで、ベトナムの巨匠ブー・カオ・ダム(Vũ Cao Đàm、生没年:1908〜2000年)の1939年の絹本画「庭園のエレガントな女性たち(Conversation d’élégantes au jardin)」が2896万HKD(約369万USD=約5億8000万円)で落札された。
![]() (C) Sotheby’s |
事前予想を大幅に上回り、2021年にマイ・チュン・トゥー(Mai Trung Thứ)の作品が記録した310万USD(約4億9000万円)を超え、ベトナム絵画のオークション史上最高額を更新した。
同作品は縦85.6cm、横114.5cmの絹に墨とグワッシュ(水溶性の不透明水彩絵具)で描かれた大作だ。1939年制作で、1930年代の都市部女性の洗練された美や知性をモチーフに、庭園に集う5人の女性を静かな調和と巧みな色遣いで表現している。
東洋の伝統素材と西洋的な構図を融合させた作品で、ブー・カオ・ダムの息子であるミシェル・ブー氏は「理想郷を描いた作品」と評している。1939年にパリで展示された後、2000年のシンガポール美術館での展覧会などを経て今回の出品に至った。
今回の競売では、ベトナム現代美術に対する強い需要と価格上昇が改めて示された。同競売ではチャン・ルウ・ハウ(Trần Lưu Hậu)やレ・フォー(Lê Phổ)らの作品も事前予想を上回る価格で落札された。専門家は、質の高いベトナム美術品への市場関心が高まっていると分析している。







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