ハティン省:小児に筋無力症広がる

2006/01/24 05:01 ICT配信

 ハティン省で報告された「鳥の羽ぶらぶら病」(Chim Se Canh病 / デルタ筋無力症)をめぐり、専門家たちが様々な意見を投げかけている中、先月1月初旬には、初めて同病をテーマにした会議が開かれた。現在、患者は、ハティン省以外でも確認されたという。

 同病の特徴は、肩を使った動作に支障をきたすこと、腕はひじが曲がった状態でしか下に降ろせないこと。腕を脇の下につけた状態の時、背中から肩甲骨が、まるで鳥の羽のように飛び出ることである。5歳-6歳くらいから症状が見られ、9歳-10歳ともなると、よりはっきりと表れてくる。ハティン省では447名の患者が見つかっていたが、2005年に、他省(ソンラ省、フートー省など)でも170名の小児患者が確認された。

 同病は、これまで前例がなく資料も不十分なため、 ベトナム人の医師たちはウェブ上で情報を仕入れている状態だという。それによれば、同病は予防接種を後に発病する病気とされている。しかしながら、医学研究院副院長、カオ・ヴァン・ヴィエン氏によると、ハティン省で実地調査をしたところ、予防接種が行われたのは1985年以降であるにもかかわらず、40歳代~70歳代でも同様の症状をもつ人が確認されたことから、ワクチン予防接種が直接的要因ではないという。

 また、タイビン医科大学精神科主任で医師のレ・ドゥック・トー氏は、予防接種が行われた当時、ハティン省だけが、特別な環境下だったわけでなく、他省と同様だったことが報告されており、また複数地域で発症していることから、気候の違いも直接的原因にはならないという。よって、予防接種の際に注射を深く挿しすぎたこと、もしくはワクチンの品質が原因である可能性がある。幼児期はまだ骨格が形成されていないため、骨格が変形しやすいためだとも考えられるが、この病状の場合は、一種の伝染病のようであり、もし伝染病だとすると、何らかの細菌感染かウィルス感染したことが原因の可能性もある。

 T.U小児病院院長、グエン・タイン・リム氏は、「病気の早期発見が手術の回復にも大きく影響するため、肩を使った動作に支障をきたしたら、速やかに診察を受けることをお勧めする。この病気は、治療は平易で問題ないが、予防法が未だ不明だ。世界も原因究明に乗り出しているが、まだどの原因も仮説でしかない現状だ」と話す。

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