香港:映画界で活躍中のベトナム人女優

2006/09/17 07:11 JST配信

 サイゴン、モントリオール、香港、北京、バンコク・・・ベトナム人女優チュン・レ・デーはどこへ行ってもすぐその場所に溶け込む。移動を愛し、自由奔放な人生、夢の実現、偶然のハプニングを求め続ける。

 90年代映画のファンにとって、チュン・レ・デーの名はなじみがあるはずだ。香港映画界では、クリスティ・チュンという英名でセクシー女優の象徴として数々の雑誌に取り上げられてきた。「四天王」の一人カック・フー・タインとのスキャンダルが噂されたり、シンガポールの雑誌上で「アジアで最も魅力的な女性」に選ばれたり、乳がん予防キャンペーンで他の女優とともにバストを披露したりと常に世間を騒がせている。

 2003年に香港映画「囚われた竜」へ出演してからは、中国のテレビドラマ界で引っ張りだこだ。数年前、しばらくのブランクを経て映画界に復帰した彼女は再び話題の中心にいる。

 1970年サイゴン生まれ。中国人の父とベトナム人の母を持つ。子供の頃にカナダに移住したときにはまだベトナム語を話していたが、周りの環境への順応が早く、すぐフランス語を話せるようになった。一家はケベックの西南地方にあるブロサードに住んでいた。

 そして、1992年に起きた出来事が彼女の人生を180度変えることになる。その頃彼女はケベック大学の観光課の学生だったが、当時のボーイフレンドがミス・チャイニーズ・コンテストのディレクターであるラス・コー・ラムに彼女を紹介し、出場させてもらえるよう頼んだのだった。チュンを一目見てラスは参加を許可し、その後は自分でも訳がわからないうちにモントリオールのミス・チャイニーズの座を勝ち取ってしまう。

 その後、彼女はさらに香港のTVB社主催のミス・チャイニーズ・インターナショナル・ページェントにも出場。これは世界中の中国系ハーフやクォーターが出場するコンテストだ。広東語に自信がなかったので多分だめだろうと思いつつも、香港へ行きたさあまりに参加を決めたようなものだったので、コンテストの司会者が優勝者の名を読み上げたとき彼女は本当に驚いたという。「まさか!優勝しちゃったわ!」

 彼女は、それをまさに忘れられない瞬間だったと語る。「その時私の人生が決まったといってもいいくらいよ。その時ちょうど時ミュージック・プラスのVJの試験に落ちたところで、カナダのラジオ局の天気予報担当への採用が決まっていたの。「お天気お姉さん」から「香港の有名人」になるなんて、全く信じられなかったわ。」

 瞬く間に彼女は香港映画界のスターの座に上り詰め、1994年の主演映画「北京からのボディーガード」はみごと年間興行記録上位5位にランクインした。この映画のほかの出演者たちはみんな彼女より年上だったが、彼女には自信があった。もう一人の主演のリー・リエン・キエット以外の俳優たちとは、彼女は既に共演したことがあったのだ。

 1983年のミス香港でもある女優チュオン・マン・ゴックは、常に憧れの人だという。ゴックは映画の現場でも常に笑顔を絶やさず、ゴックのようにどんな時も平常心を持っていられるようになりたいのだという。

 彼女の夢をたずねると、即座に「多国籍な人生を送ること」という答えが返ってきた。36歳になっても夢は尽きることがないようだ。ベトナム語とフランス語はもちろん、英語や広東語や北京語も堪能な彼女は、さらにタイ語も勉強中だという。

 今年初め、中国の湖南省で音楽プロデューサーと3度目の結婚をした。彼女には最初の夫との間にできた8歳の子どもがいる。あるインタビューで彼女が最も尊敬する人は母親だと語っている。ベトナム人の母が子供の頃あやしてくれた言葉が、彼女に母の愛情というものを教えてくれたのだろう。その影響もあって彼女は決して子育てに手を抜かない。

 1998年、当時のりにのっていた女優の仕事を全て中断して、彼女は出産のためにモントリオールへ帰り、家族と過ごす時間を作ったが、その決断について彼女は全く後悔していないという。今では、どこへ行くにも子どもを連れて行く。子育てをおろそかにはしたくないからだ。

© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved 利用規約 免責事項

新着ニュース一覧

 母親の看病のため、かつて慈善の弁当を受け取っていたジエップ・チュン・ハイさん(男性・60歳)は、その...
 不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の
 ハノイ市で4日夜、4回目となる「ミシュランガイド・ベトナム」が発表され、193の飲食店が紹介された。...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ハノイ市にあるベトナム軍事歴史博物館はこのほど、70年以上前の「ホアビン作戦」でベトナム軍と人民が...
 外務省のファム・トゥー・ハン報道官は4日に開かれた定例記者会見で、米国通商代表部(USTR)が発表した...
 東南部地方ドンナイ市ホーナイ街区を通る国道1号線で4日夜、体長約1.2mのワニが道路上を這い回り、通行...
 ホンダベトナム(HVN)は、国内で新型電動バイク2車種を順次投入し、主要都市でのバッテリー交換および充...
 不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の
 商工省傘下国内市場管理開発局はこのほど、人々がガソリンスタンドを簡単に検索し、情報の照会やフィー...
 アラブ首長国連邦(UAE)の「Center for World University Rankings=CWUR」が発表した2026年度のCWUR世...
 フエ遺跡保存センターの幹部は3日、昨年5月に観光客によって破壊された国宝である阮(グエン)朝(1802~1...
 シンガポール系グラブ(Grab)の現地法人グラブベトナム(Grab Vietnam)は、電気自動車(EV)およびハイブリ...
 中国青海省と東南部地方ドンナイ市を結ぶ初の国際貨物列車が3日、ハノイ市ドンアイン駅を出発し、ドン...
 ベトナム評価レポート社(ベトナムレポート=Vietnam Report)は、「信頼性の高い公開会社トップ50(VIX50...
 5月は、高市早苗内閣総理大臣がベトナムを訪問し、レ・ミン・フン首相およびトー・ラム書記長 兼 国家...
トップページに戻る