30年連れ添う女性同士の「夫婦」、墓地でともに暮らす

2023/09/03 10:35 JST配信

 「私のことが好きだというお金持ちの男性がいたんですが、そのころ姉が夫に殴られて耳から血を流しているのを見てしまって、私は絶対に結婚はしたくないと思ったんです。ゴックは私のことを殴ったりしませんし、あれこれ世話を焼いてくれて、私の短気な性格もうまくあしらってくれました。だからどんどん好きになっていったんです」とトゥイさん。

(C) dantri
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 トゥイさんは食べ物売りの仕事を辞めて、2人でわずかな資金を合わせてホーチミン市1区のグエンズー通りにたばこ屋を開き、夜は見張りのために外で眠った。しかしある夜、ぐっすり寝入っている間に何者かに戸棚をこじ開けられ、商品のたばこもお金もすべて持って行かれてしまった。そして2人の生活はさらに困難に陥った。

 それから、2人はゴーバップ区の家に引っ越して、毎日朝から資源回収をし、たばこを売り歩いた。「夜の23時から朝の7時にかけては市場に魚や野菜を集めに行き、良さそうなものは売って、使えるものは料理して…そうやって何とか暮らしていけましたが、貧しいことには変わりありませんでした」とゴックさんは語る。

 その後、ホーチミン市では路上での商売が取り締まられるようになり、2人は荷物をまとめてホーチミン市を去り、冒険の旅に終止符を打った。

 2人はトゥイさんの故郷であるロンアン省の貧しい田舎で暮らすことにし、親戚の家の裏の土地を少し分けてもらって小屋を建て、生活を始めた。

 生計を立てるために、ゴックさんは今でもロンアン省のドゥックホア郡からホーチミン市1区のカウムオイ市場まで40km余りの道のりを自転車で走って、野菜の残りやジャックフルーツの種、ドリアンの種などを集めて帰る。そして、トゥイさんがそれを漬け物にしたり、ゆでたりして、朝に市場で売っている。

 「生活は苦しいですが、こっちの暮らしは、都会の喧騒よりもずっと楽しいですよ」とゴックさん。

 特に2人にとって何よりも幸せなことは、両家の家族がこの結婚を受け入れてくれたことだ。トゥイさんの故郷で暮らしはじめたころは、誰もがゴックさんのことを男性だと思っていたという。どれだけ説明しても、皆2人が冗談を言っているのだと思っていたそうだ。

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